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2017-12-20

「竹久夢二 音楽を描く」大正時代のポップスコンサート

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先週土曜は、富山県 高志の国文学館 開館5周年記念企画「竹久夢二 音楽を描く」開会記念『大正時代のポップスコンサート』に、雨の中ほんとうにたくさんのご来場、ありがとうございました!!!


夢二は大正時代から昭和初期にかけて、歌曲を主にたくさんの楽譜の表紙絵を描き、作詞も多く手がけていました。
今回はその中から数曲と、夢二と同時代に活躍した宮沢賢治の曲や、当時日本で人気のあった海外の民謡・歌謡(ケルトやパラオ)、ジャズなどを織り交ぜて演奏しました。

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今年夏ごろから何度も共演してくださっている、富山県射水市のアイリッシュハープ奏者の一守明子さんと、一昨年から毎年共演と曲のアレンジもしてくださっている、飛騨高山市のイダキ・ピアノ・カリンバ奏者の曽爾テラワキさんとご一緒しました。


当時は劇中歌が流行してレコードが発売され、そのレコードを楽譜を片手に楽しむのが最もポピュラーだったようで、海外には晩年まで行ったことのなかった夢二ですが、海外の写真や絵画、そして日本の風景をミックスして、絶妙なタッチと色使いでその音楽の世界、演奏された場面を描いています。

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今回私たちは、レコードのクラシックなアレンジとはまた違って、その夢二の描いた表紙絵や歌詞からまたさらにイメージした形で演奏してみました。
曽爾テラワキさんの素敵なアレンジと、イダキ(ディジュリドゥ)やカリンバ、一守さんのアイリッシュハープの音色。これらの楽器は夢二の時代の日本にはなかったかもしれませんが、お2人の奏でる音が、夢二の素晴らしい色使いや繊細なタッチ、叙情的な風景、ロマンチックで儚い感じ、そしてなんとも言えない可愛らしさを、とてもよく表現してくださっていて、そこに私が歌で乗るのがとても心地よく、その曲、表紙画の主人公になりきって歌うことができました(なりきっていたのはいいですが、ちょっとMCが長くなりすぎました…m(_ _:)m )。

私がこのところ少しだけ取り入れているマンドリンも、実は大正時代に日本に持ち込まれてブレイクした楽器のようで、例えば、このトップの写真「ゴンドラの唄」の当時の楽譜ですが、楽譜の下に曲が作られた経緯や情景などの解説が入っているのです。「ゴンドラを水夫が漕ぐゆったりとした風景にマンドリンの音色が聞こえ…」というような文章を見つけて、偶然ですが嬉しくなりました。

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高志の国文学館の展示内容の素晴らしさは、これまで個人的にもう何度も足を運んでいるほど感じているのですが、今回の企画には本当に感激でした。
企画を担当された学芸員の小林加代子さんの解説と熱意がとても素晴らしく、この、音楽を切り口に夢二の作品から当時の日本を見ることがすごく斬新でした。


夢二の作品、楽譜の表紙画は、伊香保温泉にある夢二記念館でも見たことがありましたが、今回文学館で、この当時のままの楽譜と表紙画を300点以上も一挙に観ることができ、それが東亜薬品 という富山の製薬会社の倉庫に眠っていて文学館へ寄贈されたものだということ。びっくりです。
すごく保存状態が良くて、本当に表紙画の色が美しかったです!


楽譜と表紙画だけでなく、当時発売されたレコードと蓄音機も展示されていて、週末は蓄音機で当時の音源を視聴することができます。コンサートと開会式終了後に、視聴させていただきました〜!
蓄音機から流れる音、三浦環さんや松井須磨子さんの歌声、当時のアレンジがとても素敵でした(開催期間中は、毎週金土日a.m.11:00〜11:30に蓄音機での視聴が可能です!)。

そして約70年前のグランドピアノの展示もあるのですが、このグランドピアノ、夢二が活躍したちょうど100年前に創業した銀座の老舗画材店「月光荘」のものなのですが、戦時中、月光荘が富山の宇奈月へ疎開していた時にこのピアノも一緒に宇奈月へ来ていたこと。そして同店が創業して今年で100年を迎えたことと、黒部川開発100年を記念して黒部市に寄贈されることになり、宇奈月へ帰ってきたのだそうです(昨年私も出演させていただいた、宇奈月セレネ美術館に寄贈されました)。関連記事→こちら
きっと、このピアノでも、夢二の楽譜で当時流行の曲が演奏されていたのではないでしょうか。
また、月光荘の創業者はなんと上市町出身の故橋本兵蔵さんということにもびっくりです。
こじつけになってしまいますが、わたしも上市町出身なので(笑)


「黒船レディ」という芸名は、夢二の作品からインスパイアされたものだし、100年前の豊かな音楽に影響を受けて活動してきたので、今回の企画に起用していただき、素晴らしい演奏家の2人と共に夢二作詞の曲に取り組むことができたのはとても感慨深く新鮮で、「黒船レディ」を応援くださっているみなさまからのご縁に改めて感謝しています。
企画担当の小林さんはじめ、高志の国文学館のスタッフの皆さまにも。
本当にありがとうございました。


スタートしたばかりのこの企画「竹久夢二 音楽を描く」、2月26日まで開催しています!
富山県の人にはもちろん、県外の皆さんにも是非観に来て欲しい素晴らしい内容です。
高志の国文学館は、富山にゆかりの作家、文学を知る常設展示はもちろん、建築もとても魅力的です。
小さなお子さんを連れた方にも堪能できる絵本の部屋が、また素晴らしいし。
是非この期間中に足を運んでみていただきたいです。

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今年は、音楽と、1年取り組んだカフェ「黒船屋」@ cafe うみいろ ぼんぼこさ も、
なんだか、夢二さんからとても素敵な贈り物をもらったような気持ちでいっぱいです。
来年も、面白い活動ができるいいなと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。


2017-12-05

「竹久夢二 音楽を描く」

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今年は、cafe うみいろ のリニューアル準備から半年間の営業にとても忙しかったのですが、カフェがリニューアルオープンしてから並行して、毎月なかなか楽しい音楽活動ができました。
今年最後のライブは、これです。


「黒船レディ」という芸名でずっとやってきて、いつかできたらいいな…
となんとなく考えてきたことが突然実現されることになりました。
「黒船レディ」の芸名の由来のヒントになった、
竹久夢二が描いた世界を音楽で表現すること。
大正時代から画家としてだけでなく、詩人としても高く評価されてきた夢二は、
多くの曲に詩を書いています。
それらの曲を歌う機会があるといいな、と昔から思っていましたが、
今回初めて取り組むことになりました。



そもそも私の「黒船レディ」という芸名の由来は、blogプロフィールにもあるように、竹久夢二が描いた世界観や夢二式美人画への憧れをヒントに作ったものであり、実際は知らない古き良き時代、ノスタルジックな世界を、懐かしいものとしてだけではなく、新しく知った自分の好きな世界や音楽のルーツです。


夢二は、大正時代に活躍した画家・詩人で、書籍装丁や広告デザインも手掛け、近代グラフィック・デザインの草分け的存在の1人でした。
音楽や戯曲にも深く関わっていて、海外の文化が彼のフィルターを通して日本に紹介されたことで、一般にもより親しみやすくなったこと、日本人的な感覚と海外の文化の融合で、新しい文化が生まれて行ったこと、改めて日本の文化の良さも確認できたり…また、今日の日本の、美しくロマンチックで「かわいい」ものへの意識の高さは、彼から始まっていると言っても良いでしょう。


夢二にゆかりの地は全国にいくつかありますが、富山県もそのひとつで、県内ではこれまでも度々夢二を題材にした企画がされてきました。
昨年、富山県 高志の国文学館にて「夢二の旅 - たまき・翁久允とのゆかりにふれつつ」という企画展がありましたが、今年は、高志の国文学館が開館5周年記念として夢二企画の第2弾「竹久夢二 音楽を描く」が12月16日(土)より開催されます。
そのオープニング・セレモニーにて、「大正時代のポップス」コンサートに出演させていただきます。


チラシ裏_イベント_竹久夢二音楽を描く展_高志の国文学館

高志の国文学館 開館5周年記念「竹久夢二 音楽を描く」


◆第一部 開会記念コンサート
竹久夢二表紙画楽譜による音楽会①「大正時代のポップス」コンサート 
申込不要/参加無料
日  時:平成29年12月16日(土)16:00~(約60分)
出  演:水林 史(ボーカル、マンドリン)、曽爾テラワキ(編曲、笛・カリンバ・ピアノ)、一守明子(アイリッシュハープ)
会  場:高志の国文学館1F ライブラリーコーナー


◆第二部 開会式
日  時:平成29年12月16日(土)17:00~(約20分)
     式典後、展示作品の特別解説あり。初日のみ、20時まで開館(入場は19時半まで)
会  場:高志の国文学館1F ライブラリーコーナー
     
高志の国文学館 〒930-0095 富山市舟橋南町2-22 電話:(代表) 076-431-5492
ホームページ http://www.koshibun.jp

 共演と編曲には、昨年もホワホワアワーなどたくさん共演くださった、飛騨高山の 笛・カリンバを中心に演奏される曽爾テラワキさん、そして、夏からこのところ今年は毎月共演してくださっているアイリッシュハープ奏者の一守明子さんとご一緒します。

曽爾テラワキさんHP… https://www.hidaki-suppormance.com
一守明子さんfacebookページ…https://www.facebook.com/ichi.harp/


大正時代のポップスを、私たち3人の感性でリミックス、はてさてどんな夢二の世界になりますやら。
明るくなることは、間違いなさそうです(^ ^)
師走で忘年会シーズンではありますが、冬を迎えるこの時期、ピンと張りつめる冷たい空気に、美しい夕暮れ、澄んだ空の一番星や月をイメージしながら演奏いたします(晴れますように!)
ぜひお誘い合わせの上(忘年会の前に寄ってください♪)、遊びにいらしてください。
まだ高志の国文学館に来館したことがない方も!お子様連れも(絵本コーナーもあります)、お待ちいたしております。




竹久夢二は、大正期から昭和初期にかけて、歌曲を中心に、数多くの楽譜の表紙画を手がけました。
夢二が描いた表紙画は、それぞれに色彩豊かで、画題、画風、技法、デザインいずれをとっても実に多様で、現在も多くの人に愛されています。
当時、楽譜は、現在よりも手軽に音楽に親しめる手段のひとつでした。演劇の劇中で歌われた曲は、レコードにも録音されて大流行し、現在まで親しまれているものも数多くあります。
流行歌から、劇場で歌われたオペラやオペレッタの歌曲、小唄、民謡まで、和洋、新旧を問わず、古今東西の楽曲が、さかんに楽譜として出版され、多くの人に親しまれました。夢二は、こうした楽譜の表紙画を、和と洋、過去と現在の文化が急速に融合し変化する時代の音楽文化を映し出すように描いています。
本企画展では、東亜薬品株式会社より寄託を受けた竹久夢二作品を中心に、セノオ楽譜や中山晋平作曲全集といった、
夢二が描いた楽譜の表紙画を紹介いたします。楽譜を手に、表紙画を見つつ歌に耳を傾けたり、演奏したりした当時の音楽文化をお楽しみいただければ幸いです。(高志の国文学館「竹久夢二 音楽を描く」展示概要より)


プロフィール

水林 史

  • Author:水林 史
  • 富山県、上市町 出身。
    戦前から続く富山の薬売りと東京で銭湯を営んでいる一族のもとに生まれ育つ。
    大学時代より東京〜横浜などでスウィングジャズと日本語ジャズを中心にライブ活動を開始(1999年〜)。

    作詞作曲に目覚め、初主催ユニット「ギヤマン」を結成(2001年~2002年)、明治大正時代の文化や竹久夢二の描く夢二式美人に憧れがあったことから「黒船レディ」と名乗り始める。古き良き時代の洋楽を自作の日本語詞でも歌う。

    2003年ジプシースィングギタリストのキヨシ小林氏の1stアルバム「Django Swing」にボーカルで参加、「上海」「胸の振り子」などのカヴァーで注目される。
    同年、自身が主宰のバンド「黒船レディ と 銀星楽団」を、ピアニストの廣田ゆり氏、ギタリストの塩川俊彦氏と共に結成。
     
    軽やかでほのぼの、ちょっぴり切なくスウィンギーでハッピーな気分にさせる歌が得意。
    スウィングジャズやラテンのリズムをベースに、ユニークな世界観をもり込んだオリジナル曲から、古いジャズソングに自身が日本語で作詞したもの、日本やハワイの古き良き時代の流行歌のカバーなど、日本語で歌うことにもこだわっている。


    「黒船レディと銀星楽団」ではライブハウスの他にホテルやBAR、横浜港の船上、人形劇場から神保町の古本屋まで様々な場所で演奏。3枚のアルバムとライブDVDを発表、TV番組挿入曲や海外のCMにも起用される。
    2009年末で「黒船レディと銀星楽団」及びバンド活動休止。

    育児休暇を経て、2011年〜2017年までアコースティックユニット「girafe」にボーカルで参加、アルバム「春のスケッチ」を発表。

    2012年〜活動拠点を出身の富山県に移し、ゆっくりソロ活動も開始。県内外のミュージシャンと共にライブハウスやカフェ、古本屋、保育園などで演奏、おとなとこどもで楽しめる企画「HOWA-HOWA-HOUR」も誕生。
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