2017-12-05
「竹久夢二 音楽を描く」


今年は、cafe うみいろ のリニューアル準備から半年間の営業にとても忙しかったのですが、カフェがリニューアルオープンしてから並行して、毎月なかなか楽しい音楽活動ができました。
今年最後のライブは、これです。
「黒船レディ」という芸名でずっとやってきて、いつかできたらいいな…
となんとなく考えてきたことが突然実現されることになりました。
「黒船レディ」の芸名の由来のヒントになった、
竹久夢二が描いた世界を音楽で表現すること。
大正時代から画家としてだけでなく、詩人としても高く評価されてきた夢二は、
多くの曲に詩を書いています。
それらの曲を歌う機会があるといいな、と昔から思っていましたが、
今回初めて取り組むことになりました。
そもそも私の「黒船レディ」という芸名の由来は、blogプロフィールにもあるように、竹久夢二が描いた世界観や夢二式美人画への憧れをヒントに作ったものであり、実際は知らない古き良き時代、ノスタルジックな世界を、懐かしいものとしてだけではなく、新しく知った自分の好きな世界や音楽のルーツです。
夢二は、大正時代に活躍した画家・詩人で、書籍装丁や広告デザインも手掛け、近代グラフィック・デザインの草分け的存在の1人でした。
音楽や戯曲にも深く関わっていて、海外の文化が彼のフィルターを通して日本に紹介されたことで、一般にもより親しみやすくなったこと、日本人的な感覚と海外の文化の融合で、新しい文化が生まれて行ったこと、改めて日本の文化の良さも確認できたり…また、今日の日本の、美しくロマンチックで「かわいい」ものへの意識の高さは、彼から始まっていると言っても良いでしょう。
夢二にゆかりの地は全国にいくつかありますが、富山県もそのひとつで、県内ではこれまでも度々夢二を題材にした企画がされてきました。
昨年、富山県 高志の国文学館にて「夢二の旅 - たまき・翁久允とのゆかりにふれつつ」という企画展がありましたが、今年は、高志の国文学館が開館5周年記念として夢二企画の第2弾「竹久夢二 音楽を描く」が12月16日(土)より開催されます。
そのオープニング・セレモニーにて、「大正時代のポップス」コンサートに出演させていただきます。

高志の国文学館 開館5周年記念「竹久夢二 音楽を描く」
◆第一部 開会記念コンサート
竹久夢二表紙画楽譜による音楽会①「大正時代のポップス」コンサート
申込不要/参加無料
日 時:平成29年12月16日(土)16:00~(約60分)
出 演:水林 史(ボーカル、マンドリン)、曽爾テラワキ(編曲、笛・カリンバ・ピアノ)、一守明子(アイリッシュハープ)
会 場:高志の国文学館1F ライブラリーコーナー
◆第二部 開会式
日 時:平成29年12月16日(土)17:00~(約20分)
式典後、展示作品の特別解説あり。初日のみ、20時まで開館(入場は19時半まで)
会 場:高志の国文学館1F ライブラリーコーナー
高志の国文学館 〒930-0095 富山市舟橋南町2-22 電話:(代表) 076-431-5492
ホームページ http://www.koshibun.jp
共演と編曲には、昨年もホワホワアワーなどたくさん共演くださった、飛騨高山の 笛・カリンバを中心に演奏される曽爾テラワキさん、そして、夏からこのところ今年は毎月共演してくださっているアイリッシュハープ奏者の一守明子さんとご一緒します。
曽爾テラワキさんHP… https://www.hidaki-suppormance.com
一守明子さんfacebookページ…https://www.facebook.com/ichi.harp/
大正時代のポップスを、私たち3人の感性でリミックス、はてさてどんな夢二の世界になりますやら。
明るくなることは、間違いなさそうです(^ ^)
師走で忘年会シーズンではありますが、冬を迎えるこの時期、ピンと張りつめる冷たい空気に、美しい夕暮れ、澄んだ空の一番星や月をイメージしながら演奏いたします(晴れますように!)
ぜひお誘い合わせの上(忘年会の前に寄ってください♪)、遊びにいらしてください。
まだ高志の国文学館に来館したことがない方も!お子様連れも(絵本コーナーもあります)、お待ちいたしております。
竹久夢二は、大正期から昭和初期にかけて、歌曲を中心に、数多くの楽譜の表紙画を手がけました。
夢二が描いた表紙画は、それぞれに色彩豊かで、画題、画風、技法、デザインいずれをとっても実に多様で、現在も多くの人に愛されています。
当時、楽譜は、現在よりも手軽に音楽に親しめる手段のひとつでした。演劇の劇中で歌われた曲は、レコードにも録音されて大流行し、現在まで親しまれているものも数多くあります。
流行歌から、劇場で歌われたオペラやオペレッタの歌曲、小唄、民謡まで、和洋、新旧を問わず、古今東西の楽曲が、さかんに楽譜として出版され、多くの人に親しまれました。夢二は、こうした楽譜の表紙画を、和と洋、過去と現在の文化が急速に融合し変化する時代の音楽文化を映し出すように描いています。
本企画展では、東亜薬品株式会社より寄託を受けた竹久夢二作品を中心に、セノオ楽譜や中山晋平作曲全集といった、
夢二が描いた楽譜の表紙画を紹介いたします。楽譜を手に、表紙画を見つつ歌に耳を傾けたり、演奏したりした当時の音楽文化をお楽しみいただければ幸いです。(高志の国文学館「竹久夢二 音楽を描く」展示概要より)